★ 2006年/米、監督/清水崇、製作/サム・ライミ、一瀬隆重、ロブ・タバート、脚本/スティーヴン・サスコ、出演/カレンの家族と関係者=アンバー・タンブリン(妹オーブリー)、サラ・ミシェル・ゲラー(カレン)、ジョアンナ・キャシディ(姉妹の母)、エディソン・チャン(イーソン)、ハイスクール関係者=アリエル・ケベル(アリソン)、テリーサ・パーマー(ヴァネッサ)、宇野実彩子(ミユキ)、イヴ・ゴードン(スクールカウンセラー/デイル先生)、シカゴのアパート関係者=ジェニファー・ビールス(トリッシュ)、クリストファー・カズンズ(その夫ビル)、マシュー・ナイト(その義息子ジェイク)、サラ・ローマー(その義娘レイシー)、ジェナ・ディーワン(レイシーの友人サリー)、佐伯家関係者=藤貴子(佐伯伽椰子)、 田中碧海/尾関優哉(その息子俊雄)、松山鷹志(その夫威雄)、キム・ミヨリ(その母)、その他=石橋凌(刑事)、谷津勲(バスの老人)、他
今をときめく芸人さんの吹き替えやキャプチャーのタイトルが(清水監督監修と銘入りで)他作タイトルのパロディだったりにため息をつきつつ、これは超シリアスでもチープ系でも漫談お笑いともすればミュージカル化すら可能なんじゃね?なんてふとこれは現代の四谷怪談かもと思ってしまったが、今作は"爆発感染(パンデミック)"という仕掛けを楽しみたい。
今回はくたびれた主婦が朝食に文句をたれる亭主をいきなりフライパンで撲殺するシーンから始まる。だがそこは明らかに外国で伽椰子の家ではない。 インターナショナルハイスクール東京。美人で高慢なヴァネッサとミユキはトロくてさえないアリソンをからかうつもりで件の家の探検に誘う。そこは前作「THE JUON」でカレンが放火したとされ今は住む者も無く荒れ果てている。3人が入ったときから異様な空気が漂い始めミユキは風呂場で怪異を見るがヴァネッサの顔色を窺い無視。2人はアリソンを2階の押入れに閉じ込め嘲笑おうとするが彼女は狂ったように泣き叫びその日を堺に異常に怯え実家に帰りたいと訴える。
カリフォルニアのカレンの実家。母親の呼ばれ実家に戻ったカレンの妹オーブリーは寝込んでいる母親に日本まで行きカレンを連れ戻してと頼まれる。が彼女はカレンと違い引っ込み思案でそれを疎む母親との確執が元でカレンと喧嘩別れしたままなのだ。しかしあの明るい姉が放火しボーイフレンド殺しの容疑もかけられ入院中と聞きいやいや承諾する。来日したオーブリーは彼女を見て泣き出す姉を抱きしめ、またロビーで事件に興味を示しルポライターだと名乗るイーソンにも出会う。だがカレンは伽椰子の亡霊に追われ病院の屋上からオーブリーの眼前へと墜落して死亡する。
シカゴのアパートでは高校生レイシーと小学生ジェイクの父親ビルの元に後妻としてトリッシュが迎えられた。彼女は明るく美しくレイシーは一応歓迎するが幼いジェイクは馴染めない。ある夜ジェイクは隣家の壁伝いに異様な物音を聞き普段穏やかな隣家の夫妻が無言で重い表情でトレーナーを目深にかぶった人物を連れ帰るのを見る・・・。
パーツは解りやすいが、その分時間軸のズレと組換えで主軸の関連性が判り難く"爆発感染"がどう言う意味なのか最後まで引き摺る。また今回"伽椰子出生の秘密"などが差し挟まれるが、その分チープで香港映画っぽいぼったくり感を楽しむのも一興かと。威雄は相変わらず無敵最狂。ハリセン箕輪の棒読み吹き替えも含めオーブリーには激しく合掌。 |