DOUBLE BIND 3
◆1995年12月発行 NOVEL&COMIC A5/62P(90g) 飯×P ONLY GUEST:3名

ピッコロ その血がボクを次第に狂わせていく。
満月の夜は、渇きがいっそう辛いから。

・・・・・渇いていく、餓えていく、変化していく・・・・・・

獣の血。その言葉は一つの旋律となって、悟飯の心に染み込んでいった。
恐怖でもなく、迷いでもなく、悦びとして。


ピッコロは、固く組んでいた腕を解いて、己の腕を月の光に晒してみた。
月の光の中で見るそれは、激しい雨で湿気を帯びて、決して愛し合う為などではなく、あくまでも戦うために作られた精巧な機械のようだった。

・・・・戦士・・・・・

それは己の誇りだったはずではないか。

「荒野にて満月の下T《熱さ》」より


◆満月の夜、古の戦闘民族の血が悟飯の心を剥き出しにしていく。

DB3表紙

ダブルバインド《二重拘束》・・・・
肉体と精神、善と悪、サイヤ人の血と地球人の血。
悟飯がその尻尾を失ってから、そのバランスは少しづつしかし確実に崩れ始めていた。相反する二つのものの束縛に耐え切れず暴走し始めた悟飯は、満月が真円を描くその夜、ピッコロに長年の想いを告白するが、やがてそれはパワーの全てを開放したままピッコロと・・・・という激しい欲求へと変化していく。

◆原作DBでは孫悟飯はオレンジハイスクールへ通い始め、ビーデルというGFも出来てしまった頃の小説メイン本です。悟飯の「師匠Pさま」に対する冷たい仕打ちと裏切りに思わずキレて、その怒りはこの物語を生むきっかけに(笑)
この後、この物語は「荒野にて満月の下」としてシリーズとなっていきます。



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