この3冊はアニメ版ではすでに人造人間編からセル編へと移行している時期で、まさに史上初のモンスターヒット、映画も春夏冬と新作が乱発され、ゲーム文具知育玩具からふりかけプリンソーセージに至るまで超元気な悟空が「おっす!オラ悟空!」と親子で販促しまくり(笑)、コミケでは男女問わず超ハード鬼畜系からほのぼのファミリー系までなんでもありで、ダークシリアス系フェチとしては焦りと憤りと苦難と開き直りで(笑)のたうつ日々が続いていた事を思い出します。
悟空は闘神、ピッコロは半神半魔、どちらも神すら超越するモノですが、悟飯はパワーこそ救世主級であるものの未完成で群れの観念を強く植え付けられた地上人。理由はどうあれピッコロが悟飯と番う事を選択した場合、堕天は必須となるわけです。
CELLは「渇いた機械」以来悪夢という形でピッコロに執着し続けます。悟空にとって悟飯は息子でもありまた勇者ピッコロの爪と牙を奪う史上最強の戦士ですが、CELLにとってはどちらも単なる躓きに過ぎない。・・・そのあたりのニュアンスを心の隅にでもお留め置きいただければ。
ちなみにベジータは私の中ではあくまでも悟空の番いです。故郷ベジータ星の記憶をもつ彼にとって、悟空は絶滅危惧種サイヤ人という種の唯一無二の生き残りという認識とともになくてはならない存在だと思いますが、多分悟空にとってベジータは血と血、肉と肉としての同胞で、愛情とか愛とか以前に繋がりという概念すら無用なんではないかなぁと。扱いが薄い故か単に似てない故か(ゴラ)ベジータファンの方にはよくお叱りを受けるのですが^^;私的には全てを超越した最上赤座布団級の扱いと自負しております。
善と悪、神と悪魔、知恵と力、愛と肉、罪と罰、生と死、群れと個、無垢と無知、・・・今でも、「ドラゴンボール」にはいつも激しく揺さぶられます。4コマも語りも何もない、ただ物語だけの一冊です。某か思うところあれば、いつでもお手紙でもmailでもお待ちしております。
なお、今回書き下ろしたのは「ピッコロ誕生に関する妄想と真実」(語り1P)に挿入したカット1点のみで、本文に関しての内容、画像等の加筆修正はほとんどありません。既刊を持ちの方はお手元にある号を再度ご確認いただきますよう、何卒よろしくお願いいたします。
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